『KinnPorsche The Series』のPorsche役で、世界中に知られるようになったタイの俳優 Apo Nattawin(アポー・ナタウィン)。
日本では『KinnPorsche The Series』からApoを知った方も多いと思います。
しかし、Apoの俳優人生は『KinnPorsche The Series』から始まったわけではありません。
Apoは2014年にChannel 3と契約し、2015年に 『สุดแค้นแสนรัก(Sud Kaen Saen Rak)』で俳優デビュー。 その後、Channel 3で複数のドラマに出演し、主要キャストとして経験を積みました。
その後、一度タイの芸能界を離れてニューヨークへ渡り、俳優として新しい可能性を探した時期もあります。
そしてCOVID-19をきっかけにタイへ帰国。 そこで『KinnPorsche The Series』と出会い、世界的な俳優へと飛躍していきます。
さらにApoのキャリアを追っていくと、もう一つ興味深い変化が見えてきます。
『Man Suang』では役のためにタイ舞踊を学び、身体そのものを作り変えました。 『Tee Yai: Born to Be Bad』ではキャラクターの衣装にも深く関わり、 『Shine The Series』では衣装・コスチューム制作にも参加しています。
さらに『Shine』では、Mile Phakphumも音楽制作に関わり、 2人は俳優としての出演料を受け取らないという選択をしています。 本人たちは、その分を作品や制作スタッフのために使いたいという考えを語っています。
つまり現在のApoは、単に「演じる俳優」ではありません。
Actor × Fashion × Creative
という複数の領域を横断しながら、作品そのものをつくる側へ活動を広げている俳優です。
この記事では、Apo Nattawinのデビュー前から現在までを、時系列で詳しく紹介します。
目次
- Apo(アポー ナタウィン)プロフィール
- Apoの大学時代|最初から俳優を目指していたわけではなかった
- Apoが芸能界に入ったきっかけ|P’Bermとの出会い
- 2014年にChannel 3と契約、2015年に俳優デビュー
- ApoのChannel 3時代|11作品に出演
- CH3時代に培ったアクション経験
- なぜApoはChannel 3を離れたのか?
- ニューヨークへ|俳優として新しい可能性を探したApo
- 大使館のビザ面接で語った「俳優になる」という夢
- NYでの生活|ウェイターやバーテンダーも経験
- COVID-19でタイへ帰国|そして『KinnPorsche The Series』へ
- 『KinnPorsche The Series』|Porsche役
- NYでの経験とPorscheの共通点
- MileとApo|KinnPorscheから始まったMileApo
- 『Man Suang』|Khem役
- 『Tee Yai: Born to Be Bad』|Tee Yai役
- 『Shine The Series』|Trin Suwannaphat役
- 『Shine』でApoは衣装制作にも参加
- 『Shine』の制作ミーティングにも参加するApo
- 『Shine』ではMileも制作側へ|音楽と衣装
- MileとApoは『Shine』で俳優としての出演料を受け取らなかった
- 『Shine』はApoにとって「制作側へ踏み込んだ作品」
- Apoとファッション|Dior House Ambassador
- Piaget Global AmbassadorとしてのApo
- Apoのキャリアに見える「Actor × Fashion × Creative」
- Apoの2022年以降の主な出演作品
- Apoのキャリア年表
- Apoをもっと知りたい方へ
- まとめ|Apo Nattawinは「演じる人」から「作品をつくる人」へ
- 関連情報・出典
Apo(アポー ナタウィン)プロフィール
| 本名 | Nattawin Wattanagitiphat / ณัฐวิญญ์ วัฒนกิติพัฒน์ |
|---|---|
| 愛称 | Apo / อาโป |
| 生年月日 | 1994年2月24日 |
| 身長 | 181cm |
| 職業 | 俳優・モデル |
| 主な活動 | Channel 3、Be On Cloud作品など |
Apo Nattawinは、1994年2月24日生まれ。 タイで俳優・モデルとして活動しています。
日本では『KinnPorsche The Series』のPorsche役で一躍知られるようになりましたが、 実際にはその前からChannel 3で長く俳優として活動していました。
Apoの大学時代|最初から俳優を目指していたわけではなかった
Apoは大学進学後、最初は工学を学んでいました。
しかし、大学生活を送る中で、自分が将来どのような仕事をしたいのかを考えるようになります。 その後、大学を移り、Communication Arts(コミュニケーション・アーツ)を学びました。
Apoは後のインタビューで、若い頃には自分が本当にやりたいことを探していた時期について語っています。
出典:The PEOPLE https://www.newtv.co.th/news/123688/
この時期の経験が、後の芸能界入り、そしてニューヨークへ向かう決断にもつながっていきます。
なお、Apoの大学時代には、後にMile Phakphumとの間につながる興味深いエピソードがあります。
ただし、この話はApo個人のプロフィールよりも、 MileApoの歴史として紹介したほうが意味のあるエピソードです。
詳しくは今後執筆予定の、MileApoの記事で紹介します。
Apoが芸能界に入ったきっかけ|P’Bermとの出会い
Apoが芸能界へ進むきっかけとなったのは、人生の方向を模索していた時期に出会った人物でした。
Apo本人のインタビューによると、当時のマネージャーである P’Berm(พี่เบิ้ม)と出会い、まずモデルの仕事を経験。
その後、P’BermからChannel 3のオーディションを受けるよう勧められます。
しかし、Apoは最初のChannel 3のオーディションには合格しませんでした。
その後、別の人物であるP’Num Kriss(พี่หนุ่ม กฤษณ์)との出会いがあり、 『Sud Kaen Saen Rak』のオーディションへと進むことになります。
つまりApoの芸能界入りは、
P’Bermとの出会い
↓
モデル活動
↓
Channel 3のオーディション
↓
一度不合格
↓
P’Num Krissとの出会い
↓
『Sud Kaen Saen Rak』のオーディション
↓
俳優デビュー
という流れでした。
「P’Bermにスカウトされて、そのまま俳優になった」と単純に説明できる経歴ではありません。 いくつもの出会いと偶然が重なり、俳優Apoが生まれていきました。
2014年にChannel 3と契約、2015年に俳優デビュー
Apoは2014年にChannel 3と契約。 そして2015年、 『สุดแค้นแสนรัก(Sud Kaen Saen Rak)』で俳優としてデビューしました。
この作品では双子役の候補として演技レッスンを受けることになり、 本格的に俳優としての道を歩み始めます。
ここから2018年まで、Channel 3の作品に出演していきます。
ApoのChannel 3時代|11作品に出演
日本ではあまり知られていないApoの初期キャリアですが、 実はこの時代にすでに多くのドラマへ出演しています。
2015年
『สุดแค้นแสนรัก(Sud Kaen Saen Rak)』
役:Thana Thawiwattana
Apoの俳優デビュー作です。
『เลือดมังกร:กระทิง(Luead Mungkorn: Krating)』
役:Tang Cheng Yang(Young)
『เลือดมังกร:แรด(Luead Mungkorn: Raed)』
役:Tang Cheng Yang(Young)
『เลือดมังกร:หงส์(Luead Mungkorn: Hong)』
役:Tang Cheng Yang(Young)
この3作品は『เลือดมังกร(Luead Mungkorn / Dragon’s Blood)』シリーズの別パートです。
2016年
『ชาติพยัคฆ์(Chaat Payak)』
役:A Wurn
Apoのアクション経験を語るうえでも重要な作品です。
『ประทีปรักแห่งใจ(Pra Teap Rak Haeng Jai)』
役:Pong Khun Boon Jirakit

画像出典: https://ch3plus.com/drama/1391
この時期には、若手俳優としてだけではなく、主要な役柄も経験していきました。
2017年
『บ่วงบรรจถรณ์(Buang Banjathorn / Love Beyond Time)』
役:Sanpaeng
『Love Beyond Time』は英語タイトルで、 『Buang Banjathorn』と同じ作品です。
2018年
『ไข่มุกมังกรไฟ(Kai Mook Mungkorn Fai)』
役:Inspector Danthai
『นักสู้เทวดา(Nak Soo Taywada)』
役:Tay
『ประกาศิตกามเทพ(Prakasit Kammathep / Cupid’s Command)』
役:Harin
『Cupid’s Command』も英語タイトルであり、 『Prakasit Kammathep』と同一作品です。
『ชาติเสือพันธุ์มังกร(Chart Suer Pun Mungkorn)』
役:Lim Heng Tiang / Ah-Tiang
ApoのChannel 3時代最後のドラマです。
CH3時代に培ったアクション経験
Apoの初期作品を見ていくと、後の『KinnPorsche』につながる経験として、 アクション・身体表現が挙げられます。
特に『Chaat Payak』では、アクションシーンのための訓練を経験。 Apoは若い頃から、身体を使った演技やアクションシーンに取り組んでいました。
ただし、これは「CH3時代の経験だけで『KinnPorsche』のアクションをこなせた」という意味ではありません。
『KinnPorsche』では改めて専門的なトレーニングを受けています。
つまり、
CH3時代の身体表現・アクション経験 に、 『KinnPorsche』のための専門的なトレーニング が加わったと考えると分かりやすいでしょう。
なぜApoはChannel 3を離れたのか?
Channel 3で俳優として活動していたApoは、20代半ばになる頃、 自分の人生について改めて考えるようになりました。
ApoはGQ Thailandのインタビューで、これまでとは違う世界を経験したい、 自分が本当に何をしたいのかを知りたいという思いから、 海外へ行くことを決めたと語っています。
ここで重要なのは、 Apoは俳優を辞めたかったわけではないということです。
むしろ、俳優としての可能性を別の場所でも試してみたいという気持ちがありました。
出典: GQ Thailand https://gqthailand.com/article/gq-hype-vol-219
ニューヨークへ|俳優として新しい可能性を探したApo
Apoはニューヨークで、William Esper Studioで演技を学ぶことを目指しました。
語学を学びながら、タイとはまったく違う環境で生活。 それまで俳優として知られていたタイを離れ、 ニューヨークでは誰も自分を知らない環境に身を置きました。
Apoにとってこれは、俳優としてのキャリアだけでなく、 一人の人間として自立する経験でもありました。
大使館のビザ面接で語った「俳優になる」という夢
ニューヨークへ向かうためのビザ面接で、 Apoは面接官から「なぜアメリカへ行きたいのか」と尋ねられたといいます。
Apoは、俳優になるという夢を実現するためだと答えました。
すると面接官は、
“See you in the movie.”
と声をかけたといいます。
このエピソードは、Apoがニューヨークへ行った理由を象徴する話です。
Apoは俳優を辞めるためにニューヨークへ行ったのではありません。 もう一度、俳優として夢に挑戦するためにニューヨークへ向かったのです。
参考:The PEOPLE https://www.thepeople.co/culture/film/52107
NYでの生活|ウェイターやバーテンダーも経験
ニューヨークでは、それまでの俳優としての肩書きから離れた生活も経験しました。
現地ではウェイターやバーテンダーなど、俳優以外の仕事も経験しています。
特に後の『KinnPorsche』との関係で興味深いのが、 バーテンダー経験です。
Apoが実際にニューヨークでバーテンダーとして働いていた経験は、 後にPorscheというキャラクターを演じる際にも重なる部分があります。
COVID-19でタイへ帰国|そして『KinnPorsche The Series』へ
しかし、ニューヨークでの生活はCOVID-19によって大きく変わります。
パンデミックによって街の状況が変化し、Apoはタイへ戻ることになります。
ここは、 「夢を諦めたから帰国した」 と捉えないことが重要です。
Apoはニューヨークで俳優としての可能性を追い求めた後、 COVID-19という世界的な出来事によってタイへ戻ることになりました。
そして帰国後、人生の次の転機となる『KinnPorsche The Series』と出会います。
『KinnPorsche The Series』|Porsche役
2022年、Apoは『KinnPorsche The Series』で Porsche Pachara Kittisawasd ポルシェ役を演じました。

Porscheは、物語の序盤ではバーテンダーとして働いている青年。 その後、Kinnのボディガードとなり、人生が大きく変わっていきます。
このPorsche役によって、Apoはタイ国内だけでなく、 世界中の視聴者から知られるようになりました。
NYでの経験とPorscheの共通点
Apoの過去を知ると、Porscheという役との間にいくつかの興味深い接点が見えてきます。
NYでのバーテンダー経験
Apoはニューヨークでバーテンダーとして働いた経験があります。
一方、Porscheも物語の序盤ではバーテンダーとして働いていました。
CH3時代からのアクション経験
ApoはChannel 3時代からアクションを経験。 Porscheとしても、ボディガードとなった後に激しいアクションへ挑戦しています。
もちろん、Apoの人生とPorscheの設定は別のものです。 それでも、Apo自身がこれまで経験してきたことが、 Porscheというキャラクターを演じるうえで興味深い背景になっています。
MileとApo|KinnPorscheから始まったMileApo
『KinnPorsche』でApoはMile Phakphumと共演。 MileがKinn、ApoがPorscheを演じたことで、 2人は世界中のファンからMileApoとして知られるようになりました。
ただし、MileとApoにはKinnPorsche以前にも接点があります。
2人の大学時代から現在までの物語については、 Apo単独のプロフィールとは分け、 MileApoの歴史として詳しく紹介する予定です。
→ Mile Phakphum(マイル)の完全プロフィールはこちら
『Man Suang』|Khem役
2023年、Apoは映画『Man Suang』でKhemを演じました。
Mileが演じたChatraとともに、19世紀末のタイを舞台とする物語です。
『KinnPorsche』とは大きく異なり、 『Man Suang』ではタイの歴史、伝統文化、舞踊、音楽、衣装などが重要な要素となっています。
そしてApoにとって、この作品は 身体そのものを役に合わせる必要があった作品でもありました。
タイ舞踊を7か月以上練習
Khemは、物語の中でタイ舞踊を踊る男性舞踊手です。
そのためApoは撮影に向けて、 7か月以上にわたってタイ舞踊の練習を重ねました。
タイ舞踊は単に振り付けを覚えればよいものではありません。 一つひとつの動きに正確さと美しさが求められます。
Apoは長期間にわたって基本から練習し、 Khemの身体表現を身につけていきました。
ダンサーらしい身体を作るために体を絞った
さらにApoは、Khemの身体を表現するために減量にも取り組みました。
現代の俳優やモデルのように筋肉を大きく発達させた身体ではなく、 当時の男性舞踊手らしい、細くしなやかな身体を作る必要があったためです。
Apo自身も、役のために筋肉を落として身体をリーンにする必要があったと説明しています。
出典: https://jediyuth.com/2023/08/19/apo-learned-thai-traditional-dancing-for-7-months/
つまり『Man Suang』のApoは、
- 7か月以上のタイ舞踊訓練
- 身体を絞るための減量
- 時代・文化への理解
によって作られたKhemでした。
『Man Suang』では、衣装を着てKhemになるだけではなく、 Khemが持つ身体そのものを作ったといえるでしょう。
『Tee Yai: Born to Be Bad』|Tee Yai役
2025年、Apoは『Tee Yai: Born to Be Bad』で タイトルロールのTee Yaiを演じました。
この作品では、Apoの演技だけでなく、 ファッションへのこだわりも注目されています。
ApoはTee Yaiの衣装についても制作側と関わり、 キャラクターの時代背景や人物像を踏まえながら、 衣装や小物について考えています。
ここで見えてくるのが、 「役を演じるApo」から「キャラクターの見た目まで考えるApo」 への変化です。
Apoはもともとファッションが好きな人物。 その興味が、少しずつ作品制作の中へ入っていきます。
出典:Harper’s BAZAAR https://www.harpersbazaar.com.sg/celebrity/apo-nattawin-harpers-bazaar-singapore-january-2026/
『Shine The Series』|Trin Suwannaphat役
2025年、ApoはMileとの再共演作となる 『Shine The Series』に出演。
Apoが演じるのはTrin Suwannaphat。 Mileが演じるTanwaとともに、1969年のバンコクを舞台にした物語を担います。
『KinnPorsche』とは異なり、『Shine』では1960年代末のタイ社会、 文化、音楽、若者たちの価値観などが重要な背景となっています。
そしてApoにとって『Shine』は、 単なる「Mileとの再共演作」という以上の意味を持っています。
『Shine』でApoは衣装制作にも参加
『Shine』で特に注目したいのが、 Apoの衣装・ファッションへの関わりです。
Apo本人はThe Cloudのインタビューで、 Be On Cloudでは、それぞれが好きなことについて話し、 その得意分野を作品の中で生かす機会があるという趣旨の説明をしています。
その中でApoは、 『Shine』で衣装側の仕事に参加する機会をもらった と語っています。
これは「衣装について少し意見を出した」という程度ではありません。 Apo自身が作品の衣装制作・コスチュームの仕事に参加したと説明しているのです。
そのため、この記事ではApoを『Shine』の「正式なスタイリスト」と表記するのではなく、 「衣装制作・コスチュームの仕事に参加した」 と表現します。
Apoにとってファッションは「服を着ること」ではない
Apoが『Shine』で衣装について語っている内容を見ると、 彼のファッションへの向き合い方がよく分かります。
Apoは幼い頃から服が好きで、 子どもの頃には両親のクローゼットを開けて服を取り出し、 それを着て鏡を見ることが好きだったと話しています。
そして『Shine』では、その「服が好き」という個人的な興味を、 キャラクター造形へとつなげています。
Apoが考えるのは、
- その人物はどんな環境で育ったのか
- 子どもの頃に何を経験したのか
- 何を目指しているのか
- どのような性格なのか
- 服を通して何を表現できるのか
といった部分です。
Apoにとって衣装は、 キャラクターの内面を表現するための一つの手段なのです。
『Shine』の制作ミーティングにも参加するApo
Be On Cloudが公開した『Shine』の制作過程を見ると、 Apoが衣装・ビジュアルについて制作側と意見を交わしている様子を見ることができます。
つまりApoは、
完成した衣装を着る俳優
だけではなく、
キャラクターがどう見えるのかを制作側と考える俳優
として作品に参加しているのです。
『Shine』の制作過程を確認できるBe On Cloud公式動画も、 この点を理解するうえで非常に興味深い資料です。
▼ 『Shine』制作過程|衣装・クリエイティブに関わるApo
『Shine』ではMileも制作側へ|音楽と衣装
ここでApoだけを見るのではなく、Mileにも目を向けると、 『Shine』の面白い構造が見えてきます。
Mile
音楽
Apo
衣装・ファッション
それぞれが自分の得意分野から『Shine』の制作に参加しています。
つまり『Shine』は、
MileとApoが主演俳優として再共演した作品
であると同時に、
MileとApoが、それぞれの得意分野を持ち寄って作品をつくった作品
でもあるのです。
MileとApoは『Shine』で俳優としての出演料を受け取らなかった
そして、ここは『Shine』を理解するうえで非常に重要なポイントです。
MileとApoは、『Shine』について 俳優としての出演料を受け取らなかった と本人たちが明かしています。
これは単に、 「2人が無償で出演した」 という話ではありません。
Mileは、作品制作を「学生時代のグループワーク」のようなものとして説明しています。
作品には、
- 俳優
- 撮影
- 美術
- 衣装
- 編集
- 音楽
- 制作スタッフ
など、多くの役割があります。
その中で主演俳優2人に大きな金額を集中させるよりも、 その予算を必要な制作部分へ回すことで、 チーム全体でより良い作品を作るという考え方です。
Apoもまた、作品を支えるスタッフについて、 自分たちもスタッフも同じ人間であり、 誰もが安心して働き、休み、気持ちよく仕事ができる環境が大切だという考えを語っています。
『Shine』はApoにとって「制作側へ踏み込んだ作品」
ここまでを見ると、『Shine』におけるApoの立ち位置が見えてきます。
『KinnPorsche』では、 俳優Apo として世界的に知られるようになりました。
『Man Suang』では、 役のために身体を変えるApo を見せました。
『Tee Yai』では、 キャラクターの衣装やビジュアルにも関わるApo へ。
そして『Shine』では、 衣装制作・コスチュームの仕事に参加し、制作側と意見を交わすApo へ。
これはApoのキャリアを考えるうえで、とても大きな変化です。
もちろんApoが『Shine』で「制作スタッフになった」「プロデューサーになった」という意味ではありません。
しかし、 主演俳優という立場から作品の制作過程へ深く入り込んでいる ことは、本人の発言や制作過程から読み取ることができます。
Apoとファッション|Dior House Ambassador
Apoのファッション活動を語るうえで欠かせないのがDiorです。
ApoはDiorのHouse Ambassadorとして活動し、 国際的なファッションシーンにも登場しています。
俳優として作品に出演するだけでなく、 ファッションブランドとの活動を通して、 Apo自身のスタイルや美意識も注目されるようになりました。
『Tee Yai』や『Shine』での衣装への関わりを考えると、 Diorとの活動もApoのファッションへの関心が広がった先の一つとして見ることができます。
Piaget Global AmbassadorとしてのApo
ApoはPiagetのGlobal Ambassadorとしても活動しています。
Piaget公式サイトでもApoをGlobal Ambassadorとして紹介しており、 『KinnPorsche』や『Man Suang』で注目を集めたタイの俳優として紹介されています。
世界的なジュエリー・ウォッチブランドとの活動は、 Apoの活動領域がタイ国内の俳優業だけにとどまらないことを示すものです。
Apoのキャリアに見える「Actor × Fashion × Creative」
Apoのこれまでのキャリアを並べてみると、一つの流れが見えてきます。
Channel 3時代|Actor
まずは俳優として多くの役を経験。
KinnPorsche|Actor × Action
身体能力を活かした演技と世界的な知名度。
Man Suang|Actor × Body
タイ舞踊を7か月以上学び、 身体そのものをKhemに合わせる。
Tee Yai|Actor × Costume
キャラクターの衣装・ルックづくりに参加。
Shine|Actor × Fashion × Creative
衣装制作に参加し、 制作側とキャラクターのビジュアルを考える。
Dior / Piaget|Actor × Global Fashion
世界的なファッションブランドとの活動。
こうして見ると、Apoのキャリアは単純に 「俳優として売れた」という一方向のものではありません。
演じることから、キャラクターをつくることへ。
そして、
キャラクターをつくることから、作品そのものをつくることへ。
活動領域が少しずつ広がっていることが分かります。
Apoの2022年以降の主な出演作品
| 年 | 作品 | 役 |
|---|---|---|
| 2022 | KinnPorsche The Series | Porsche |
| 2023 | Man Suang | Khem |
| 2025 | Tee Yai: Born to Be Bad | Tee Yai |
| 2025 | Shine The Series | Trin Suwannaphat |
| 2026 | The Stain | Pran |
Apoのキャリア年表
- 1994年:Apo Nattawin誕生
- 大学時代:進路を模索し、大学を移る
- P’Bermとの出会い:モデル活動を始める
- 2014年:Channel 3と契約
- 2015年:『Sud Kaen Saen Rak』で俳優デビュー
- 2015〜2018年:Channel 3で多数のドラマに出演
- 2019年前後:Channel 3との契約終了
- ニューヨーク時代:William Esper Studioで演技を学ぶことを目指す。ウェイター・バーテンダーなども経験
- COVID-19:タイへ帰国
- 2022年:『KinnPorsche』Porsche役
- 2023年:『Man Suang』Khem役。タイ舞踊を7か月以上練習
- 2025年:『Tee Yai: Born to Be Bad』。衣装・ビジュアルにも関与
- 2025年:『Shine The Series』。衣装制作・クリエイティブにも参加
- 2026年:『The Stain』Pran役
- 現在:Actor × Fashion × Creativeへ活動を広げる
Apoをもっと知りたい方へ
Mile Phakphum(マイル)完全プロフィール
『KinnPorsche』『Man Suang』『Shine』でApoと共演した Mile Phakphumのキャリアを詳しく紹介しています。
MileApoとは?
ApoとMileには、実はKinnPorscheより前からの接点があります。
大学時代の2人がどこで出会い、 それぞれどんな道を歩み、 そして『KinnPorsche』で再び交わることになったのか。
この物語はApo単独のプロフィールではなく、 MileApoの歴史として詳しく紹介します。
まとめ|Apo Nattawinは「演じる人」から「作品をつくる人」へ
Apo Nattawinを『KinnPorsche』のPorsche役だけで知ると、 彼のキャリアは2022年から始まったように見えるかもしれません。
しかし実際には、Apoは2015年から俳優として活動していました。
Channel 3時代には多くのドラマに出演し、アクションを含むさまざまな役を経験。
その後、一度タイを離れ、 ニューヨークで俳優としての新しい可能性を探しました。
そしてCOVID-19による帰国をきっかけに『KinnPorsche』へ。
世界的な俳優となった後も、Apoは同じ場所に留まりませんでした。
『Man Suang』では7か月以上タイ舞踊を練習し、 役のために身体を絞りました。
『Tee Yai: Born to Be Bad』ではキャラクターの衣装・ビジュアルに関わり、 さらに『Shine』では衣装制作そのものにも参加。
そして『Shine』ではMileも音楽制作に関わり、 2人は俳優としての出演料を受け取らないという選択をしています。
その理由は、主演俳優2人に予算を集中させるのではなく、 作品そのものや制作スタッフの環境に使いたいという考えでした。
だからこそ、『Shine』はApoとMileにとって単なる 「KinnPorsche以来の再共演作」ではありません。
2人が、それぞれの得意分野を持ち寄りながら、 作品をつくる側へ踏み込んだ作品 でもあります。
Apoの現在を表すなら、
Actor × Fashion × Creative
という言葉がよく似合います。
演じるだけではなく、身体をつくり、衣装を考え、キャラクターをつくり、 そして作品そのものに関わっていく。
そんなApo Nattawinのこれからは、 俳優という枠だけでは捉えきれないものになっていくのかもしれません。
関連情報・出典
- Shine&Beyond:Mile Phakphum完全プロフィール
- The Cloud:Mile・Apoインタビュー/『Shine』制作・衣装・音楽
- GQ Thailand:Apoのニューヨーク時代・俳優としての夢
- The People:Apoのビザ面接「See you in the movie」
- Piaget公式:Apo Nattawin Global Ambassador
※『Shine』については、Apoが「正式なスタイリスト」という肩書きを持つと断定するのではなく、 本人の発言に基づき「衣装制作・コスチュームの仕事に参加した」と表現しています。 また、MileとApoが『Shine』で俳優としての出演料を受け取らなかったことについても、 本人たちのインタビューで語られた内容に基づいて記載しています。
